伝える力

コミュニケーションの力は相手にどれだけ伝わるか、によって決まります。
そもそも相手に伝わらなければコミュニケーションにはなりません。

ものを書いたり、人前で話をしたりする場合は、相手が複数になりますから想定される読者や聞き手の平均像に合わせながら話を進めざるをえませんが、1対1の対話の場面では、相手に合わせて相手がわかる言葉を使って伝えるという心がけが必要です。

子供ともうまくコミュニケーションが取れる人は、子供が理解できる語彙と概念の範囲内で言葉を選んで話をします。コンピューターやITになじみのない世代の人とのコミュニケーションも同じです。相手に分からない言葉や概念を使って話をしても受け手には何も伝わりません。

初対面の人や知り合って間もない人の場合、相手がこちらの話をどこまで理解してくれているか、わからない時があります。そんな時には専門用語やカタカナ語には、それとなく簡潔に説明を入れます。こんなこと当然知ってるよね、という姿勢では、聞き手が知らないのに知っているふうを装うリスクが高く、コミュニケーションにわからないままの溝が残ってしまう可能性があります。

英語でコミュニケーションをとる時も、伝えたい相手に合わせた配慮が必要です。

ネイティブのアメリカ人やイギリス人とのコミュニケーションでは、自分の持てる英語力を駆使して時に気の利いた言い回しや言葉を使ってもOKです。
そうすることで、相手からも生き生きと弾んだメッセージが返ってきますし、親密さが増すことにもつながります。

でも相手がネイティブではなく、こちらと同じように外国語として英語を使っている場合には、気の利いた言い回しや言葉を使うと、相手に勘違いされたり、理解されなかったりして、結局コミュニケーションがうまくいかないということがあります。

ビジネスの場合、そしてまだ相手のことがよくわからないケースでは、できるだけわかりやすくて正確に伝わる言葉と表現を選びます。ああだこうだとたとえいろいろな事情があっても、やるのかやらないのか、イエスかノーか、を伝えた上で、制約条件やオプション(選択肢)を明示するという、文書構成そのものをシンプルにする工夫が必要です。

海外とのコミュニケーションの場合、何かあればすぐ駆けつけていって膝づめで話ができるという距離に相手はいません。とりあえずメールを送って、わからなければ聞いてくるだろう、という発想は通用しないのです。メッセージが難解だったり複雑だったり、あるいは言葉足らずだったりと、分かりにくければ、そのままとなってしまう可能性が大きいのです。

内容も英語もシンプルでわかりやすいメッセージが、コミュニケーションを前にすすめ、相互理解と信頼へとつながる近道となります。

ひょっとすると、このシンプルな英語で的確にメッセージを伝えるということが一番難しいのかもしれません。でも、目指す価値はあります。


PROFILE
サイト管理人 みっく

大阪生まれ。 日々の体験を貴重な経験に変え、常に前向きに、笑いを忘れず生きるポジティブ志向の大阪人。好奇心旺盛で趣味は多彩。
もともと理系出身で、技術者として開発やものづくりに携わっていたが、20代の後半に仕事で海外と関わるようになったのをきっかけに、仕事とキャリアの軸足を海外ビジネスにシフトしていく。
海外企業とのコミュニケーションでは、特にヨーロッパに強く、国によって微妙に違う価値観や考え方を理解した上で、相手におもねることなく対等の交渉をする、その手腕には定評がある。
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