リーダーシップ

日本ではリーダーとなる人材が圧倒的に不足していると言われます。
もともと和を重んじて誰かが突出することを好まず、長老という名の年長者に取りまとめを委ねるといった文化がある上に、みんな同じで差異を認めようとしない戦後教育のつけがまわってきています。

運動会で順位をつけないとか、個人の順位がつく種目はとりやめるとか、冗談かと思うようなことが現実になっているようですが、長年にわたり教育を学校の教師に委ねてしまったつけは計り知れないほど大きいようです。

欧米では、学校でも会社でも地域の活動でもリーダーがいます。
何年か前に、ヨーロッパである学会に出席したとき、司会者とは別に発表者に必ずコメントをするアメリカ人がいました。私の発表にも質問してくれました。どうもその学会のボスだったようです。むこうでは言動でボスが誰だかわかります。


それほど遠くない昔、集団で狩りをするときには獲物を追い込むために集団を指揮するリーダーの存在が不可欠だったのでしょう。てんでばらばらの行動をしていては獲物は逃げてしまいます。

役職としてのリーダー、つまり会社の社長や部長の役割も明確で、リーダーの要件をみんな理解しています。リーダーの要件とは「目標を示すこと」「先頭に立って行動すること」「責任を果たすこと」です。リーダーシップが発揮できなければその地位を追われます。

日本でも創業してまもない会社や小企業では同じことが言えます。
これらの会社ではリーダーがいなければ、会社は育たないし、存続すら難しいからです。

リーダー不在の問題はむしろ既に出来上がった大企業で深刻です。
明日の存続にとりあえずは何の不安もない会社では、その会社をより安定化させるしくみが規程や社内ルールとして機能していきます。内向きな視点が「会社にとって本当に必要なこと、重要なこと」より優先されるとリーダーシップを発揮できる人ほど組織の論理からはみ出してしまい、やる気を失って辞めていったり「いらないことをする」と弾き出されてしまいます。

10年ほど前から次々と経営が破綻していった古くて大きな企業では、見るからにひ弱そうで手腕もなさそうな経営者の姿が印象的でした。
会社の病状は誰よりも社員が一番良くわかりますから、破綻した時には人材的にはもぬけの殻だったのかもしれません。

会社の規模によらず、経営者はリーダーシップの意味合いをよく理解しなければなりません。理解するだけでは駄目で行動に移さなければなりません。
そして、社員の中からリーダーが育つような土壌を作らなければなりません。

日本ではリーダーとなる人材が圧倒的に不足しています。だから必要となってからリーダーを連れてこようと思っても見つからないのです。


海外とのビジネスにおいては、商談の場でも交渉の場でもリーダーシップが問われます。会社や部下を掌握していない「リーダー」は相手にされないのです。

海外ビジネスの経験は、リーダーシップを学ぶとても良い機会になります。
「社内の論理」では済まされない真剣な場に身をおき対応していくと、意識の面でも言動の面でもぬるま湯から抜け出して大きく成長するのです。



PROFILE
サイト管理人 みっく

大阪生まれ。 日々の体験を貴重な経験に変え、常に前向きに、笑いを忘れず生きるポジティブ志向の大阪人。好奇心旺盛で趣味は多彩。
もともと理系出身で、技術者として開発やものづくりに携わっていたが、20代の後半に仕事で海外と関わるようになったのをきっかけに、仕事とキャリアの軸足を海外ビジネスにシフトしていく。
海外企業とのコミュニケーションでは、特にヨーロッパに強く、国によって微妙に違う価値観や考え方を理解した上で、相手におもねることなく対等の交渉をする、その手腕には定評がある。
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