マーガレット・サッチャー

先日、イギリス議会の議事堂内にマーガレット・サッチャーの銅像が飾られました。イギリスでは存命中の元首相の銅像建立は初めてのことだそうです。

サッチャーが鉄の女と呼ばれ、世界の人々に影響を与えたのは1980年代、あれからもう20年経ちます。

当時、イギリスもアメリカも経済的には疲弊していました。それ以上に立ち行かなくなったソ連との前向きなコミュニケーションを演出したのは「コワモテ」で、東陣営に厳しい非難の言葉を浴びせ続けていたサッチャーでした。
ゴルバチョフ(ソ連共産党書記長・当時)は信頼できる、とサッチャー以上に強硬な姿勢を取り続けていたレーガン(アメリカ大統領・当時)に告げ、対話を奨めたのです。




マルタ会談以降、西側の信頼を得たゴルバチョフは、ソ連の解体に本格的に取り組みます。ソ連が解体に突き進むなどとは80年代の半ばまで世界中の誰ひとり予想していなかった展開でした。

東西冷戦を平和裏に終結に導いた立役者はゴルバチョフにレーガン、サッチャーの3人です。あの頃は米英が世界の共感と信頼を集め、指導者が輝いていた時代でした。(指導者の驕りと慢心により、世界中で信頼を失っている今のアメリカとは明らかに違いました)

あの当時、一連の歴史的な動きを見ながら、そしてそれが信念と自信に満ちた指導者によって導かれるのを見ながら、コミュニケーションの力がいかに大切かを痛感しました。

仕事の中で海外との関わりを持ち始めていた私は、交渉やコミュニケーションの行方をずっと見守っていました。そして歴史はベルリンの壁崩壊と東西冷戦の平和的終結へと向かったのです。この時の歴史が動く感動は、私の中では、コミュニケーションの力への覚醒と強く結びついていました。

自分の世界が、生まれ育った家族から学校や職場へ、地域から都会へ、日本の各地へ、そして海外へと広がるにつれ、「見知らぬ」相手の考え方や行動パターンはどんどん見えにくくなっていきます。世界が広がれば広がるほどより大きなコミュニケーションの力が必要になってくるのです。

こういう力は一朝一夕では身につきませんが、少しずつでも磨いていって、やがてくる「イザという時」「勝負の時」に備えたいですね。

サッチャーが世界の舞台で残してくれたものに学ぶことは今でも多いのです。



direct01 at 14:10│Comments(0)clip!ひと(人物) | 『視点』

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PROFILE
サイト管理人 みっく

大阪生まれ。 日々の体験を貴重な経験に変え、常に前向きに、笑いを忘れず生きるポジティブ志向の大阪人。好奇心旺盛で趣味は多彩。
もともと理系出身で、技術者として開発やものづくりに携わっていたが、20代の後半に仕事で海外と関わるようになったのをきっかけに、仕事とキャリアの軸足を海外ビジネスにシフトしていく。
海外企業とのコミュニケーションでは、特にヨーロッパに強く、国によって微妙に違う価値観や考え方を理解した上で、相手におもねることなく対等の交渉をする、その手腕には定評がある。
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